今年は利根川水系流域の降水量が少なく、特に利根川支流の鬼怒川水系の貯水量は危機的水準にまで達するところでした。取水制限が報じられてからは貯水量の変化を毎日チェックしていました。関東圏の人口が3千万人として、その0.1%が比較的強い関心を抱いたとすると3万人に成りますが、その人々は国交省河川局のウェッブサイトにアクセスしたりしたのではないでしょうか。
最近の台風がもたらした水蒸気は該当地区に多量の雨を降らせています。貯水量は急激に改善しひとまず危機を脱したようです。
民進党がすすめたコンクリートから人へ(の投資)は基本的にまちがっていないと思います。しかし、政策の一環として糾弾したのが、利根川水系吾妻川流域の八ッ場ダム(やんばダム)建設計画でした。紆余曲折ありましたが現在このダムは完成に向けて進んでいます。ちなみに私はこのダムに関心を抱き現地に出掛けました。実は九州球磨川水系川辺川ダムの現地にも出掛けています。
八ッ場ダム建設では現在でもたくさんの方々がダムを作る必要はないと主張し続けています。建設工事費は当初と比較すると大幅に膨れあがりました。ダムが完成しても利根川水系のダム貯水量は10%増えるにすぎません。地域の治水は環境にやさしい方法で代替でき、水需要は今後増えないので首都圏の貯水量はすでに確保されていると主張しています。
しかし、、茨城県常総市では堤防が去年決壊して大洪水が発生しました。今年は鬼怒川水系で渇水が起こっています。水との闘い(治水)はまだ終わっていないのです。利根川水系の流域の中に生まれ育った者として人ごとではありません。私は八ッ場ダムは完成して欲しいと願っています。
たぶん、必要な物は作り無駄な物は作らないという哲学がこれからも必要なのではないでしょうか。人も大切コンクリートも大切なのです。
時代のパッションはときに激流となって良きことまで破壊してしまいます。流れに棹させば殺されますが流れに任せるだけでは生きる価値がない。むずかしいですね。
http://www.ktr.mlit.go.jp/river/shihon/river_shihon00000112.html
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